【世代交代】絶対王者AK400が敗北…？MSIの新作「AA13」と徹底比較したら「性能」も「見た目」も〇〇すぎた件

【ブログ始動！】べんじゃみんLABのPCパーツ深掘り基地へようこそ！

皆さん、こんにちは！そして、いつもYouTube「べんじゃみんLAB」をご覧いただき、本当にありがとうございます！ラボの主、べんじゃみんです。

さて、この度、満を持して（というほどでもないかもしれませんが、笑）ブログという新たな実験場をオープンすることにいたしました！

「なんでまたブログ？」って思われるかもしれませんね。

YouTubeの動画では、時間の制約もあって「これ面白い！」「動いたー！」という勢いや楽しさをお届けすることを重視しているんですが、その裏側には、

「このジャンクパーツ、実はこんな歴史があって…」
「ベンチマークのこの数値、他のパーツと比べるとどうなの？」
「この組み合わせ、なんでこんなにコスパいいの？」
「動画ではカットしたけど、実はこんなトラブルもあってね…」

なんていう、もっとマニアックで、じっくり腰を据えて語りたいコトがたくさん眠っているんです。

そう、このブログは、そんなYouTubeでは語り尽くせないPCパーツの奥深い話や、レビューの詳細なデータ、DIYのちょっとしたコツ、そして時には動画の裏話まで、べんじゃみんLABの「もっと知りたい！」をギュギュっと詰め込んだ場所にしていきたいと思っています。

動画を見て「おっ！」と思ってくださったあなたなら、きっとこのブログでさらに「なるほど！」「そうだったのか！」と頷ける情報に出会えるはず。YouTubeの動画とこのブログ、両方を行き来してもらうことで、べんじゃみんLABのPCパーツいじりが、もっと立体的になるんじゃないかな、なんてワクワクしています。

PC自作のベテランさんはもちろん、「これからPC組んでみたいな」「ジャンクパーツって面白そうだけど、ちょっと怖いかも…」なんていう初心者の方まで、気軽に立ち寄って、PCパーツの楽しさ、そして時にはその妖しさ（笑）を共有できる場所にしていきたいです。

まだまだ手探りでのスタートですが、皆さんのPCライフがちょっとでも豊かになるような、そしてクスッと笑えるような情報をお届けできるよう頑張りますので、どうぞ末永く、そしてゆるーくお付き合いいただけると嬉しいです。

コメントや質問も大歓迎！YouTubeのコメント欄とはまた違った、じっくりとしたやり取りも楽しみにしています。

それでは、べんじゃみんLABブログ、どうぞごゆっくりとお楽しみください！

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「安くて冷えるCPUクーラーといえば、DeepCoolのAK400一択」

こんにちは、こんばんは！ベンジャミンLABのベンジャミンです。普段は秋葉原の裏通りやフリマサイトでジャンクパーツを漁り、いかに安く、いかに高性能なPCを組み上げるかに命を燃やしている「ジャンカー」です。

さて、冒頭のセリフ。これは自作PC界隈では、もはや「常識」として語り継がれてきましたよね。 3,000円台という破壊的な価格設定でありながら、上位モデルに肉薄する冷却性能。そして無骨ながらもビルドクオリティの高いデザイン。私自身、これまでに3台、4台と購入し、息子のPCから依頼されたPCまで、とりあえずAK400を入れておけば間違いないと信じてきました。

しかし、今日、その歴史が変わるかもしれません。

今回、私が人柱となって検証するのは、マザーボードやグラフィックボードでおなじみのMSIから登場した新作空冷クーラー**「MAG COREFROZR AA13 WHITE」**です。

「王者AK400に勝てるわけがない」「どうせ見た目だけのゲーミングパーツでしょ？」

そう思っているあなたこそ、この記事を最後まで読んでください。 Ryzen 7 5700X3Dという、発熱の制御が難しいCPUを使ってガチンコで殴り合わせた結果、**私の予想を裏切る「衝撃の結末」**が待っていました。

この記事では、スペックの比較から開封時の質感、取り付けの難易度、そしてCinebench 2024を使った厳密な温度計測まで、余すところなくお伝えします。

MSI MAG COREFROZR AA13 WHITE 空冷CPUクーラー WHITE FN2617

created by Rinker

MSI

1. なぜ今、AK400の「最強説」を疑うのか？

検証に入る前に、少しだけ背景をお話しさせてください。

DeepCool AK400が発売されてから、数年が経過しました。PCパーツの世界において数年というのは、永遠とも呼べる長い時間です。CPUはIntelなら第12世代から第14世代、Core Ultraへ。AMDはRyzen 5000シリーズから7000、9000シリーズへと進化しました。

CPUの進化に伴い、求められる冷却性能も変わってきています。かつては「冷えれば正義」だった時代から、今は**「冷えて、静かで、そして映える（見た目が良い）」**ことが求められる時代です。

AK400は確かに名機ですが、設計思想は数年前のもの。「光らない」「無骨」という点は、近年の「白いゲーミングPC」や「内部が見えるピラーレスケース」の流行とは少しズレ始めています。

そこに颯爽と現れたのが、今回の挑戦者であるMSIです。後発メーカーだからこそできる、トレンドを抑えた設計とコストパフォーマンス。もし、これがAK400以上の性能を持っていたとしたら……？

それは単なる新製品の登場ではなく、**「安価帯CPUクーラーの世代交代」**を意味します。私はその瞬間に立ち会いたい。その一心で、今回自腹で購入し、検証を行うことにしました。

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2. 選手入場：スペックと外観の徹底比較

それでは、今回の主役となる2つのCPUクーラーを詳しく見ていきましょう。

王者：DeepCool AK400

実売価格: 約3,200円前後
ファン: 120mm PWMファン（ノンLED）
特徴: マトリックスフィンデザイン、ヒートパイプ4本
ベンジャミン的印象: やはり作りが良いです。特筆すべきはヒートシンクの**「フィンの硬さ」**。指で押してもビクともしない堅牢さがあります。これがエアフローを整え、高い冷却効率を生み出している秘密でしょう。ただし、見た目は銀色のフィンに黒いファンと、非常に事務的。質実剛健ですが、華やかさはありません。

挑戦者：MSI MAG COREFROZR AA13 WHITE

実売価格: 約3,980円前後
ファン: 120mm ARGB対応ファン（光る！）
特徴: ホワイト塗装、ドラゴンロゴ入りトップカバー
ベンジャミン的印象: 箱から出した瞬間に「おっ！」と声が出ました。白い。とにかく白いです。ヒートシンクまで綺麗にホワイト塗装されており、トップカバーにはMSIの象徴であるドラゴンのロゴがあしらわれています。そしてファンはARGB対応。マザーボードと同期して七色に光らせることができます。フィンの硬さはAK400に比べると少し柔らかく、薄い印象を受けますが、その分フィン枚数や表面積で勝負しているのかもしれません。

【価格差について】 両者の価格差は約600円〜700円。この「ランチ一回分」の差額で、LEDとホワイト塗装が付いてくるわけです。見た目だけで言えば、すでにMSIがリードしていると言っても過言ではありません。

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3. 取り付けやすさ対決：初心者に優しいのはどっち？

自作PC初心者にとって、最大の難関の一つが「CPUクーラーの取り付け」です。ここが面倒だと、いくら性能が良くても人に勧められません。

DeepCool AK400の取り付け

AK400の取り付け方式は、付属のバックプレート（Intel）や純正バックプレート（AMD）を使用し、ブラケットを渡して2点で留める方式です。ただ、ファンを一度外してからヒートシンクをネジ止めし、再度ファンをクリップで留める必要があります。このファンクリップが地味に硬かったり、狭いケース内だと手が入らなかったりと、少しコツがいります。

MSI MAG COREFROZR AA13の取り付け

基本的な構造は似ていますが、個人的にはMSIの方が若干スムーズに感じました。特にAMD環境（AM4/AM5）においては、マザーボード備え付けのバックプレートをそのまま流用し、スペーサーをかませてネジ止めするだけ。非常にシンプルです。ただし、こちらもファンを外してからのネジ止めが必要な点は同じ。サイドフロー型の宿命ですね。

両者ともに「虎徹」などの旧世代クーラーに比べれば格段に取り付けやすいですが、MSIの説明書やパーツ構成の方が、最近のトレンドに合わせて洗練されている印象を受けました。

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4. 検証環境とルール：公平性を期すために

今回は、私のYouTubeチャンネル「べんじゃみんLAB」でお馴染みの厳格なルールで検証を行います。

【検証マシン構成】

CPU: AMD Ryzen 7 5700X3D (8コア/16スレッド)
- ※TDPは105W。ゲーム性能に特化した3D V-Cache搭載モデルで、熱がこもりやすい特性があります。
マザーボード: B550チップセット搭載
計測ソフト: Cinebench 2024 (Multi Core 10分間完走)
温度監視: Core Temp (Tdie温度の最大値を採用)
室温: 25℃一定

【ここがポイント！：サーマルパッドの使用】 今回、CPUグリスは使用しません。代わりに**「サーマルパッド（熱伝導シート）」**を使用します。なぜか？グリスは塗り方（量や広がり方）によって冷却性能にバラつきが出てしまうからです。「グリスの塗り方が悪かったから負けた」という言い訳を排除するため、均一な条件を作れるサーマルパッドを採用しました。また、頻繁にクーラーを載せ替える検証において、AM4ソケット特有の「スッポン（クーラーと一緒にCPUが抜ける事故）」を防ぐ意味合いもあります。

5. 【実測】冷却性能バトル：衝撃の結果

それでは、いよいよ本題の冷却性能テストの結果発表です。 Cinebench 2024のマルチコアテストを実行し、CPU使用率100%状態で温度がどこまで上がるかを比較しました。

先攻：MSI MAG COREFROZR AA13 WHITE

まずはMSIの新作から。スイッチを入れると、ファンが美しく発光します。白いブレードにLEDが拡散し、PC内部が一気に華やかになりました。これだけでテンションが上がります。ベンチマークをスタート。ファンの回転数が上がりますが、耳障りなノイズは少なく、風切り音もマイルドです。

10分経過後の最大温度は…… 【82℃】

Ryzen 7 5700X3Dという熱を持ちやすいCPUを相手に、空冷、しかも3,000円台のクーラーで80℃台前半をキープ。これは相当優秀です。サーマルスロットリング（熱による性能低下）も発生せず、ブーストクロックも安定して維持できていました。

後攻：DeepCool AK400

続いて王者AK400。慣れ親しんだ無骨な姿。光りません。静かに佇んでいます。同じ条件でベンチマークをスタート。ファンの音質はMSIよりも少し低音寄りでしょうか。堅牢なヒートシンクが熱を吸い上げている感覚があります。

しかし、Core Tempの数値を凝視していた私は、目を疑いました。

10分経過後の最大温度は…… 【84℃】

……あれ？見間違いかと思い、何度かログを確認しましたが、やはり84℃です。

結果：MSI AA13の勝利

MSI AA13: 82℃
DeepCool AK400: 84℃

その差、マイナス2℃。 MSI MAG COREFROZR AA13 WHITEの方が冷えているという結果になりました。

たかが2℃、されど2℃です。「王者」と呼ばれ、長年この価格帯のベンチマーク（基準）とされてきたAK400に対し、後発のMSIが明確に冷却性能で上回ったのです。しかも、MSI側は塗装による皮膜がある（一般的に塗装は冷却に不利と言われる）にも関わらず、です。これにはヒートパイプの品質や、ファンの風量・風圧の設計が進化していることが伺えます。